気付かぬ願いが叶った日
目次
私の就いていた職業
今回、退職する事になった職業は
介護業界の、とあるデイサービス事業所の生活相談員です。
で、この生活相談員ってのは、
介護業界に入ったからと言って、すぐになれるモンではないんです。
現場の介護歴を踏み、それなりの資格を取って(私の場合は、介護福祉士)
というような段取りを踏むわけです。
現場のいわゆる介護職の人間は、1つの職場に複数いますが、
生活相談員は、もちろんその施設の規模にもよりますが、
そんなに多くは在籍しません。ま、狭き門とでもいうか。
生活相談員って、どんな仕事?
主に特別養護老人ホーム・デイサービス・ショートステイなどの介護福祉施設で活躍する職種です。利用者さんやその家族との相談業務・施設との調整や手続き・地域やその他コミュニティとの連携など、介護福祉サービスにおける、ありとあらゆる「連携・調整」が大きな役割です。
ケアマネジャーや施設との調整を行う窓口のような役割であったり、利用者さんや家族との相談業務を行ったりもします。その業務の幅は非常に広く、介護サービスにおいてマルチに活躍するキーパーソンといえます。
私には、なりたい職種でした。
この仕事に就くべく、転職の際に提出した履歴書には、
「離婚にあたり、経済的自立が必要となった頃、母が認知症を発症しました。
母の認知症と真摯に向き合う為にも介護の職に就くことを思い立ちました。
それまでは、教職、PTAやそれに関わる地域のお仕事に携わってまいりました。
個性を重んじ、人と人とのつながりを慈しみ、そのご縁を大切に育むことは、
介護の理念にも合致し、存分に活躍させていただけると感じ、また、持ち前のフットワークの軽さと話術が巧みであること、何事にも一生懸命になる資質を活かしたいとも感じていました。
特別養護老人ホームで認知症をはじめ、様々な入居者様の介助を経験し、母の認知症とも良い形で向き合えているのは、ここでの経験の賜物です。
そんな中、今の高齢者の方々が馴染んできた暮らしに近い環境でお一人お一人に向き合ってみたいという思いが強くなり、民家を利用した、デイサービスと保険外サービスを組み合わせた夜間サポートを行っている少人数の事業所に転職し、その後異動により訪問サービスの経験を得ることもできました。
年齢的に就労できる年数も先が見え始めた今、この度の事業譲渡による解雇、転居を機に、私の持っている全ての資質や経験を存分に活かし、ご利用者様がより幸せを感じられるよう支援したく、生活相談員という職で貴施設で尽力することを志望しています。」
と記載しました。
介護業界に遅咲きデビューだった私は、おそらく概ね最短で生活相談員になりました。
現場の仕事を重ねながらも、生活相談員に関わる仕事も随所で経験してきていたので、
ずぶの素人からのスタートではありませんでした。
履歴書に書いたことは嘘じゃなく、本当に自分に合った職種だと思います。
そんななりたくてなった生活相談員でした。
それが、なんでこんなことになったのか…
原因は、人間関係???
人間関係…ま、確かにそれも否定できない。
そりゃあそうでしょうよ。
介護業界は女性が多くを占めている職種ですしね。
でも、これが100%の理由じゃないです。
理想と現実のギャップ…
いやいや、私、これでも酸いも甘いも嚙み分けて、
人生半世紀以上生きてますもん。
そんな目標に甘い希望を抱いていたわけではないです。
じゃあ…
強いて言うなら、以前、千代の富士関が引退される時に言った
「体力の限界……」「気力もなくなり引退することになりました」
そんな気分でした。
体の不具合のオンパレード
2020年年始。
仕事始めの日。
なんだかやたらしんどいけれど、
「休み明けだからよ。とりあえず1日行けば、翌日は日曜日で休みだから。」
と自分に言い聞かせたのをよく覚えています。
ですが、その後も倦怠感は増すばかり。
地味な微熱も続きました。
頭痛が続いたり、
ふらつきがでたり、
ちょっとした過呼吸が起こったり、
やたらと疲れる。
眠れないし、寝ても眠りが浅い。
集中力の著しい低下。
耳鳴り。
聞こえの悪さ。
一番厄介だったのは、頭が働かないこと。
以後、有給休暇をちびちび使いながら、
インフルエンザかもしれないと思い内科を受診したり、
更年期障害がひどいんだわと婦人科を受診したり、
血圧が高めだとか、
持病のメニエール病の再発だとか。
今も拭い切れない不安としては、コロナ後遺症???
コロナには罹らなかったはずだけど、
知らないうちにかかっていることもあり、そんな人でも後遺症が出るとか……
病院を変えてみたり、あの手この手を尽くしてみました。
あの手この手を尽くしたのは、しんどいから助けて!という思いより、
あの手この手を尽くして現状に向き合って対策を講じております
っていう態度を職場に知ってもらおうとする気持ちが強かったように思います。
だって、私、そんなにネガティブ気質じゃないんだも~ん。
5月。
残りの有給休暇を全て使って、
少しまとまった休みをとってみましたが、
好転はしませんでした。
もはや、背水の陣。
有給休暇を使い果たすとか、今までの私には有り得ないことでした。
ふざけたこと言ってても、無遅刻無欠勤を厳守してきたし。
でも、まぁ、なんでもアリやね。
体調悪いモン、しゃあないやん。
と言い聞かせて、早退や欠勤することもありました。
もしかして認知症?!
私の母は、自宅から高速道路を使って40分くらいの
サービス付き高齢者住宅に入居しています。
認知症なんです。
このコロナ禍で、面会に行くこともままならない状況が続いていますが、
緊急事態宣言後、ちょっと感染が落ち着いた時期がありましたよね。
その時に会いに行ったんですよ。
会って、とんちんかんだったり、情緒不安定な話を
しばらく楽しんでくるんです。
そもそも、実は、
この、母の認知症と真っ向から向き合うために
介護の仕事を選んで、認知症に特化した施設で働き始めたのです。
なので、母の状態にも比較的冷静に向き合えてきています。
このあたりのお話は、また改めることとして・・・
でも……
その日は、この、母との時間が楽しめませんでした。
心身ともにしんどくなってしまいました。
やっぱり、ここ最近の不調のせいだわと、
早めに撤退することにし、帰路につきました。
ところが、運転中。
集中力のなさを感じ、何度も自分に運転に集中するように言い聞かせました。
半分くらい帰ってきた時でした。
ふとどこを走っているのかわからなくなってしまいまいました。
短い時間ではありましたが、恐怖でした。
母も認知症。
祖母もまだ認知症と呼ばれていなかった頃でしたが、完全なガチの認知症でした。
私もいつかもしかしたら・・・
という不安は常々感じてはいましたが、強い疑念がふつふつと わいてきました。
診断は・・・
数日後、近隣の脳神経外科を受診することにしました。
なかなか評判のいい病院です。
頭が働かず、自分でうまく症状が伝えられないので、
症状や経過をあらかじめメモにまとめて受診しました。
検査を受け、診断の結果……
Dr.
「まず認知症ではありません。脳の萎縮も見られません。
耳にダメージがありますが、子供のころに中耳炎とかを繰り返しましたか?」
hiro「中耳炎はないです。でも、メニエールを何度か・・・」
Dr.
「あ~そういうことね。これ聞こえる?同じ大きさで聞こえる?」
そう言って、片耳ずつ音叉の音を聞かせてくれました。
あきらかに、左耳から聞こえる音は、右耳に聞こえていた音より小さい。
なんとなく知っていたけど、こんなにも・・・か。
hiro「じゃあ、耳鼻科に行けばいいんですね」
Dr.「いや・・・耳鼻科は次の段階。あなたは、おそらく、仮面うつです。」
hiro「うつ?!私、かなりポジティブな性格ですけど。。。」
Dt.「そういう人がなるんですよ。僕は専門じゃないから、これ以上は診てあげられない。心療内科か精神科を受診してごらんなさい。」
仮面鬱・・・
うつ病でありながら,身体的症状しか現れないもの。いわば身体的症状という仮面に隠されたうつ病である。身体的症状はさまざまな不定愁訴として現れるが,実際に検査すると内臓の変化は見られず,自律神経失調症と診断されることも少なくない。しかし本質的にはうつ病であるため,自律神経失調症とは治療法が全く異なる。
そんなに休んでもいられないので、
そのまま開いてる心療内科へGO。
助手さんからしっかり問診があって、
その後、診察してもらったけれど、
「今のところ、まだ鬱とは言えません。」とのことで、
しばらく、服薬しながら通院治療となりました。
とは言え、具体的な治療は、
お薬をいろいろ試してみてしっくりくるものを探すという感じです。
とりあえず、付いた病名は自律神経失調症です。
その後、
大きな病院で、耳鼻科と、セカンドオピニオンとして心療内科を受診しました。
様々な検査の結果、
耳鳴りや聞こえの悪さについては治らない。
耳の聞こえの悪さは、正常か異常かと言えば、正常ですとのこと。
耳、聞こえるんですよ。でも、聞き取れない……
そんな感じです。
続いていたふらつきも、耳のせいではない。と。
そして・・・
セカンドオピニオンでは、
あくまでも主治医に従ってほしい
とのことで、なんともしっくりこないままでした。
数日後の7月半ば……
通院していた心療内科で、
「もう休みたいです」と力なく訴えてしまいました。
優しいDr.は職場に提出する診断書を書いてくれました。
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住所 |
〒664-0028 兵庫県伊丹市西野 |
営業時間 |
10:00〜19:00 定休日:土・日・祝日 |
代表者名 |
癒楽道hiro |
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